影の支配者
7+11+12+19


≪生徒会編≫



「前から思ってたんだけど、何で副会長になったの?」
「何でとは?」
「うーん、だってさぁ。見てたら会長やっても良かったんじゃないかなーと思って。」
「あー、確かにそれは言えるかもしんないな。」
「そう?」
「そうだよ! 仕事とかだって、ノブさんが仕切ってる感じじゃんか!!」
「だよなー。あと会長、指宿…だっけ? なんか、アイツ影薄い感じするしなぁ。」
「うん、それは俺もちょっと思った。」
「…しかし、会長に推薦され当選したんだから。資質なり何々有るという事だろう?」
「あぁー?」
「アレ、ヒロキ居たんだ?」
「…。」
「つーかアイツ以外、会長に立候補した奴いないしな。」
「当選して当たり前? みたいな。」
「……。」
「まあまあ、杉村も落ち込むなって。そんなホントのコト言われたくらいで!」
「おー、今更だろ。」
「そうそう、気にするコトないって☆」
「………お前等……。」
「それは兎も角さ、会長っていうのは一歩下がって、大きく構えてるモノだろ?」
「そうかあ?」
「で、何かあった時はビシッと決めて。それにトップに立つの、俺は向いてないしね。」
「ふうーん。」
「それに…。」
「「それに?」」
「トップの人間を、後ろから自分の思い通り操るポジションが良いんだよ!」
「あー、成る程なぁ。」
「そっかー、じゃあしょうがないね。俺も見習おう。」
「…。」

満面の笑みを浮べ。
淀み無く言い切った国信の姿が、鮮やかに俺の脳裏に焼き付いた。
勿論、それに笑顔で同意した二人の姿も…。