No1.「誰?」 (国信)

「誰?」
夢、現に、そう呟かれ、世界が暗転して行く。

もし、仮に、例えば。
君が俺のコトを忘れ去ってしまったとしても。
それでもきっと、生きて行くコトは出来ると思う。

ただ

失う覚悟など、当の昔に出来ていたと思っていたけど。
言われる相手によって、そんな覚悟など無意味に等しいコトを知る。
再び全てを拒絶して、諦めるだけなのに。
そうして死ねないから、生きるしかない。
だから、そのコトに気付かず、生きて行くしかない。

それくらいに、依存しているようで怖く感じる時がある。

No2.「一緒に行こう」 (国+七)

「そんな顔する程のコトじゃないと思うんだけど。」
「…。」
「…うん、じゃあほら。一緒に行こう。」
「!」

途端、パッと顔を上げ、目を輝かせる。
その姿に、思わず苦笑が洩れる。

(戸締りに行くだけなんだけど、ね。)

No3.「別の人間だから」 (三村)

『何考えてるのか解らない。』

うざい、鬱陶しい、迷惑、勝手者、自意識過剰。
大体世界はお前中心に回ってねえんだよ。干渉すんなっての。
少し考えりゃあ解るコトだろ?
相手が何考えてるか解ったら、そりゃもう超能力者とか、そうゆう類だろ。
何でもかんでも知りたがるってのはさ、無理な話しだって気付けよ。
根本的にさ、アンタと俺は別の人間だから、解るわきゃねえんだよ。
つーかホントそうゆうの止めて欲しい。
一々相手するのも面倒。疲れるし、ダルイし、最悪。
俺、こうゆう奴、マジで苦手だわ。

No4.「ねえ、答えて?」 (国+豊)

「ねえ、答えて?」
「ダメだよ。」
「どうしても?」
「どうしても。」
「……ケチ、ノブさんのいじわる…。」
「あのね、少しは自分で考えようと思わないの?」
「だって考えても解ンないんだもん。」
「だからって、答え聞いて、それ書くのはダメだよ。」
「ちぇー。」

No5.「とりあえずさ」 (国+豊+三)

「最近杉村が、苦労が増えた気がする。って言っててさ。」
「へー。」
「でもまあ、『若いうちの苦労は買ってもせよ。』って諺もあるし。」
「そうなんだけどね。悩んでるみたいだから、とりあえずさ
『若くないんだから無理するな』って言っといた。」
「あははは、ナイスアドバイスッ!!」
「でしょ?」
「うん、杉村には失礼だけど。」
「あんな堅物無表情だと俺等同級生とは思えないしな。」
「え〜、それはお互い様だと思うケド。」
「どういう意味だよ。」
「べッつに〜。」
「ふふ、でも杉村の苦労の原因って、確実に俺達のコトだろうね。」
「うん。」
「ま、最後の良心ってやつだからな。」
「解ってて止めないのも問題あるけどね。」
「でも、止める気なんか更々ねぇーしな。」
「それに、ヒロキはそうゆうタイプだもんね。」
「苦労してこその杉村、か。」
「「(深々頷く)」」

No6.「全く」 (国+豊+三)

「一番騙され易いのって、誰だと思う?」
「飯島、杉村、七原の中でか?」
「というか、この三人は確定なんだ。」
「「勿論。」」
「まあ、異存は無いけどさ。」
「で、誰だと思う。」
「うーん…、皆騙され易いけど。それぞれタイプが違う感じ?」
「タイプ〜?」
「飯島は、騙されてるかもしれないと思いつつも真偽を確かめられない。
杉村は、疑いはするけど肯定されれば疑わない。
七原は、騙されてるコトにすら全く気付かない。
こんな感じか?」
「そうだね。」
「成る程。確かに。」

No7.「誰に向かって言ってる?」 (豊+三)

「なんか面倒なコト頼まれたな。」
「うん。」
「近くを通ったから、とかゆう理由で押し付けるなっつーの。」
「折角今日は早く帰れると思ったのにさ。」
「ホントだよな。もっと人選考えて頼めっての。」
「そうそう!こうゆうの向いてる人いるもんね。」
「誰に向かって言ってる?」
「勿論、あの二人!」
「だよな。あー、あいつらまだ残ってねーかな。」
「まだ教室に居るんじゃない?」
「行ってみるか。」
「そだね。」

No8.「可愛いね」 (国+豊)

「可愛いね、って言われた…。」
「え?…ああ、うん。でも可愛いと思う、よ?」
「そんなコト言われても嬉しく無いんだけど。」

言って、ぷーっと頬を膨らませる。

(そうゆう所が、可愛いんだと思うけど…。)
思いわしたけれど、声には出さず、心の内に留めておく。
口にしたら一層、機嫌が悪くなるであろうから。

「男なんだからさ、やっぱり『可愛い』より『カッコイイ』って言われたいじゃん!」
「あー…、まあ、そうかな。」
「ノブさんは、可愛いって言われて嬉しいの?」
「否、別に嬉しいコトも無いけど。」
「けど?」
「一応褒め言葉なんだし、前向きに受け取ったら?」
「前向きって?」
「それを逆手に取って活かすとか。」
「うーん、確かにそうゆうのもありかも。」
「だろ?」
「よ〜しッ。ナチュラルに活かせるよう極めるよ!」
「そうそう、そのいきだよ。使えるモノは何でも使わなきゃ損だからね。」
「頑張るぞ〜。」

No9.「歌って」(国+七)

「…今の、いい歌だね。」
「ホント?」
「うん。もう一度歌って?」
「解った!」

No10.「手、繋ごうか」 (三国)

「手、繋ごう。」
「…何、突然?」
「繋ぎたいから。」
「まあ良いけどさ。…でも、繋いでから言う台詞じゃ無いと思うのは俺だけ?」
「気にするな。」

△(04.06.03)

No11.「大人しくしてて」 (三国)

「少し大人しくしてて、って言っても無駄なんだろうけどさ。」
「無駄って何だよ。」
「ホントのコトだろ?」
「……。」
「黙ってるのも平気なのに、何だって今日はそんなに口数が多いのさ?」
「…否、折角2人でいるんだから、勿体無いだろ。」
「そうゆうコトは…。まあ、良いか。」
「何だよ、気になるだろ?」
「何でもないよ。それよりほら、何か話しがあるんでしょ?」
「ん、ああ。あのな―――。」

No12.「届かない」 (飯+豊)

「……届かない。」
「コレ?」
「……。」
「違った?」
「…違わないけど…。」
「?」
「…なんか、軽々と手が届いて嫌な感じ。」
「え、あ、う…。ゴメン…。」
「って!どうしてそこで謝るのさッ!!!」
「え、いや、だってほら……条件、反射…?」
「はぁ〜、もう良いよ…。コレ、ありがとう。」
「え、ああ、うん…。」

No13.「ま、仕方ないか」 (三国)

「そういえば、妙に飯島には突っかかるけど、嫌いなの?」
「別に、嫌いってわけじゃない。けどなぁ…。」
「けど?」
「何か、見ててイライラするっていうか。」
「どうして?」
「なんつーか、泣きそうに笑うとことか。気にならないか?」
「ああ…、解る気はする。イライラするってのとは少し違うけど。」
「だろ?曖昧な感じが、妙に気に障る時があるっつーか。」
「それなら。ま、仕方ないか。
要するにアレだね、突っかかるのは、愛情の裏返し。と。」
「はあー?何で、そうなるんだよ。」
「本人にとっては、いい迷惑だろうね…。」
「そう思うんなら止めろよ。」
「えー、止めるだけ無理だろうし。そんな義理も無いし。」
「ならお前も同罪だろ…。」

No14.「目の保養」 (三国)

「…何してるの?」
「あ?別に、目の保養。」
「……。」
「気にすんな。」
「『気にするな』って言われてもさ。…まあ良いや。
でもさ、俺なんか見て保養なんかになるわけ?」
「充分なるぞ?」
「あ、そう…。」

No15.「大袈裟だなあ」 (三国)

「何、そんな顔して?」
「…妬ましい。」
「は?何が??」
「お前が杉村と、楽しそうに話してる所が。」
「それだけ?」
「ああ。」
「そんな、大袈裟だなあ…。」
「仕方ないだろ、俺じゃあんな本の話しなんか出来ないんだから。」
「したいの?」
「…否、普通に無理だろ。」
「そうだね。」
「おい!」
「はは、でもさ、俺は別に三村とそんな話ししたいと思わないから良いじゃない。」
「?どういう意味だ??」
「さあね。自分で考えてみなよ。」

No16.「…なにやってんの」 (三国)

「国信!」
「…なにやってんの?」
「愛しの国信と愛の抱擁。」
「……三村は阿呆だなって、凄く実感する時があるんだけど。」
「阿呆でも何でも、俺はシアワセだから構わない。」
「まあ今更、良いけどさー…。」

No17.「どうしようもない」 (国+豊)

「聞いて良い?」
「何?」
「あのさ、ノブさんはシンジの何処が好きなの?」
「顔。」
「うわッ、即答?!てかそれだけ?」
「それじゃあ、瀬戸は飯島の何処が好きなの?」
「え〜、顔?」
「つまりは、まあそうゆうコトでしょ。」
「よく解ンないです。」
「人間、何か一つは取り柄ってモノがあるだろ?」
「取り柄?…あ〜、うん。」
「二人に共通して言えるコトは?」
「共通して〜?………顔だけは良い…。あッ、そっか〜!!」
「解った?」
「うん。それ以外は、どうしようもないもんね。」
「まあ、いろんな意味で、どうしようもないね。」
「好きになったったら、どうしようもないか。」
「そう、どうしようもないんだよ。」
「って…。何だかはぐらかされた感もするんだけど…?」
「気のせいだよ。」

No18.「僕は一人だ」 (飯島)

俺は一人だ。
そう思う時がある。
友達も居るし、別段仲が悪いってわけじゃないけど。
なんとなく、一緒に居ても一人ぼっちな感覚に捕われる。
俺は、どちらかと言うと優柔不断だし、後向きな所がある。
そうゆう所が、そんな風に感じる所以なんだろうけど。
でも、こればっかりはどうしようもなくて。
直せるモノなら、直したい。そう思う。
こんな俺でも、いつか前向きに、決断力ある人間になるコトは出来るだろうか?

No19.「選んだんだろ?」 (飯+豊)

「うぅぅぅ、何だってこんな目に…。」
「それはだって、ケータ自身が選んだんだろ?」
「違う!俺は選んで無い。他のを選んだんだ…。
でも、結局ダメで、最終的に残った物がコレだっただけだし…。」
「そうだったっけ?うん、でも決まっちゃったコトだしさ。」
「うぅぅぅ…。」
「そんな、くよくよしてないで。俺も手伝うからさ〜。」
「うッぅぅぅ…、ありがとう。」

No20.「敵わないよ」 (豊+三)

「ねえ、シンジにも敵わないと思える相手っている?」
「唐突だな。まあ良いけど、そりゃいるだろ。」
「へ〜え、いるんだ。なんか以外。」
「聞いておいて、なんだよ。」
「だってさ、シンジが素直に認める人なんて、そうそういないじゃんか。」
「まあな。」
「で、誰?」
「国信。」
「ノブさんかー…。うん、それは敵わないよね。」
「ああ、敵わないだろ。」
「と言うか、ノブさんに敵う相手っているのかな?」
「さあな。」
「…じゃあ、ノブさんが敵わない相手っているのかな?」
「あー…、…七原じゃねえ?」
「ああ、うん、そうかも。…意味合いがちょっと違う気もするけど。」
「まあな。」

△(04.06.18)

No21.「くれないの?」 (三国)

「…お前がな、物を欲しがらないってのは解ってるんだ。
それでもな、偶々見付けて、凄く似合いそうだなと思ったんだ。」
「うん。それで結局、くれるの、くれないの?」
「え、そりゃあ渡すつもりで買ったわけだし。貰ってくれるなら…。」
「ありがとう。」
「え?……あ、ああ。どういたしまして。」

No22.「例えば、僕が」 (飯+豊)

「例えば、俺がもっとハキハキ積極的な人間になれたら…。」
「なりたいの?」
「え?…そりゃまあ、今よりは良いと思うんだけど。」
「えー、止めときなよ。」
「何で?」
「だってそんなのケータじゃないじゃん。」
「え?」
「ケータは今のままで良いんだよ!」
「そう、かな…?」
「そう!!今のケータ、俺は好きだよ。」
「そ、そうか。」
「うん。」

No23.「信じさせてよ」 (三国)

「紫陽花が咲き始めると、梅雨がきたんだって気がするよね。」
「そうだな。」
「ピンク・青・紫・白…。色々種類があって、段々色が変化して行くんだよね。」
「ああ、それがどうかしたか?」
「何となく、紫陽花を見ると三村の顔が浮かんでくるなぁ…って。」
「どうゆう意味でだ?」
「うーん…。紫陽花の花言葉って『移り気』だったよね。
そんな所が思い浮かばせる所以かと。」
「あー、成る程……って、オイ!」
「あはは。」
「笑うなって。大体そんなコトしてないだろ。」
「でも、前科があるからね。」
「うッ…。」
「ふふ。それならまあ、信じさせてよ。」

No24.「お礼なんて言わないからな」 (三国)

「お礼なんて言わないからな。」
「うん、別に言ってもらわなくとも構わないよ。」
「……。」
「そんな暗い顔して、どうしたのさ?」
「…お前、やっぱりコレは、俺に対する嫌がらせなのか?」
「え、そんなつもりないけど。」
「ホントか?」
「うん。」
「…ケーキにワサビを入れるのは、嫌がらせじゃないのか?!」
「違うよ。三村甘い物苦手だって言ってたじゃない。」
「…ああ。」
「そんな三村に対する、俺の親切心。」
「頼むから、今後は普通のモノにして下さい。」

No25.「僕のだろ?」 (三国)

「俺のだろ?」
「何が?」
「お前が。」
「ふーん…、そうだったんだ?」
「…なら、お前は誰のモノなんだ。」
「決まってるじゃない、俺は俺だけのモノだよ。」
「それじゃあ、俺は?」
「え?それは勿論、俺のモノだろ?」
「…。」

No26.「吉と出るか、凶と出るか」 (三国+α)

「ココに酒がある。」
「何でそんなものがあるのさ。」
「まあまあ、細かいコトは気にすんなって。」
「細かく無いと思うけど…。それで?」
「今から飲む。」
「未成年の飲酒は…。」
「ストーップ。ちょっとくらい良いだろ。」
「…何企んでるのさ?」
「酒が入ると、普段言えない本音が出るって言うだろ?」
「まあ、一般論としては。」
「だろ?だから、腹の底で何を思ってるのか聞き出そうとだな。」
「そうする意味は?」
「面白そうだから。」
「聞いた俺がアホだったよ。」
「んだよ、面白いと思わないのか?」
「別にそんなコトしなくたってさ、大体解るだろ?解りやすい人間ばっかなんだから。」
「それを言うなって。」
「止めはしないけどさ…。そんな上手いコト行くかなぁ。」
「大丈夫だって。」
「その根拠は何処から来るんだか…。吉と出るか、凶と出るか。怖いとこだね。」

No27.「それが責任だ」 26続(三国+α)

「…どうすんのさ。」
「否、俺に言われてもな。」

うんざりした気持ちで、目を向けた先に居るのは、飯島・杉村・瀬戸。
そして七原の4人。
しかし、普段と違い中々凄まじい光景が広がっている。

「あはははは〜、ヒロキってばジジくさ〜いッ!!!」
「うぅぅぅ、悪いのは全部俺だから…ッ。」
「大体、お前達は普段の態度からしてだな…。」
「Zzzz…。」

コッソリ飲ませた酒の所為で、見事に出来上がった4人がいた。

「皆、とっても解り易い酔い方だけどさ…。秋也もこんな煩い中、よく起きないよね…。」
「ホントにな、見事な笑い上戸・泣き上戸・怒り上戸が出来上がったな。」
「関心してる場合じゃないだろ?大体こうなったのは、元を正せば三村の所為だろ?」
「まあ、そうだけど。でもお前も止めなかっただろ?」
「聞こえません。
そもそもお酒を用意したのは三村だし、ココも三村の家だし。
どうにかする。それが責任だろ。」
「無茶言うなよ。その内、疲れておとなしくなるだろ?」
「気の遠くなりそうな話しだね…。」
「まあ、俺達に危害は無いんだし、放っとけ。」

その言葉に頷き、殆ど酔っていない2人は、未だ静かになる気配を見せぬ3人の視界に入らぬようそっと離れる。
事態が収拾するまで、当分時間が掛かるのはだけは確かだった。

No28.「何で泣くの?」 26・27続々(三国)

「ホント、凄い光景だったね…。」
「ああ。」

あの騒ぎから一時間。
ようやく疲れ果てたのか、散々笑い・泣き・怒っていた3人も睡魔に襲われたらしく。
先ほどまでの様子が嘘のように、静かに寝息を立てている。

「よく眠ってるよな、全く…。って、それなのにどうしてお前は酔ってないんだッ?!」
「…それはお互い様だと思うけど。と言うか、そこで何で泣くの?」
「そりゃあな、あいつ等みたいになられるよりはマシかもしれないけど。
こう酔ってだな、頬を上気させて、目潤ませて。
そんな姿が見れるかもしれないとか、思ったり期待したりもだな…。」
「へえー…、そんなコト考えてたんだ?」
「え、あ。否、その、だな…。」
「大馬鹿野郎だね。」
「…スミマセンでした。」

冷ややかに言い放たれ、只々謝罪の言葉を口にするしかない三村だった。

No29.「そうだね」 (国+杉)

「杉村って本読むの好きだね。」
「ああ。色々知識を得るコトもできるしな。そうゆう国信こそ、本はよく読んでるだろう?」
「そうだね、本を読むのはわりと好きかな。でも、俺と杉村のソレは違うけど。」
「?」

No30.「側にいる」 (国+七)

「お、終らない…。」
「でもほら、もうコレだけになったんだから。もうちょっとだよ。」
「うぅぅぅぅ…。」
「手伝って上げるコトは出来ないけど、終るまで側にいるから。」
「…本当に?」
「うん、だから頑張れ。」
「…解った。」

△(04.07.03)

No31.「幸せ、かな」 (豊)

写真を撮るコトが、密かな趣味だったりする。
だからと言って、別段高級なカメラとか持ってるわけでも無いし。
特別カメラの腕が良いわけでもない。
ただ、皆と一緒に楽しく過ごしたコトとか。そうゆうのを忘れないように写真に収めて置く。
そんな感じかもしれない。
この間、皆を映した写真が出来上がって、一枚ずつアルバムに入れながら
こんな話ししたな、とか。こんなコトがあったな、とか。
思い出すと、自然に口元に笑みが浮かぶ。
そして何より、映ってる友人達の表情が笑顔。
そのコトが一番幸せ、かな。
いつまでもずっと、皆で笑ってられたら良いなぁ。

No32.「どうすればそこに行ける?」 (三国)

「どうすればそこに行ける?」
「……どうすればって。迂回して、あっちの橋を渡れば良いんじゃないの?」
「そんな、時間が惜しい!!」
「なら、そこから飛び降りろよ。」
「そんなの無理に決まってるだろ?!」
「じゃあ、大人しく従うか、潔く諦めなよ。」

No33.「それが普通なんだ」 (三国)

「…何だ、そのカッコは……。」
「え、何処かオカシイ?」
「何処かって、お前な。今は夏だぞ、夏ッ!!!」
「うん、そうだね。」
「そうだねって!!なら、少しオカシイだろ、そのカッコは?」
「そうかな?」
「炎天下の中、上下黒の服で、尚且つ長袖って考えられないだろ?!」
「そう?俺的には、それが普通なんだけど。」
「普通って…。」
「だってさ、ほら。あんまり肌が出るような服は好きじゃないしさ…。」
「…それなら、せめて黒じゃなくて白にしてくれ。」
「そう言われても、黒以外の服ってあんまり持って無いんだよね。」
「なら買いに行こう。大体お前は似たような服ばっか着てるだろ。」
「うーん…、選ぶの面倒っていうか。俺センス無いからさ。」
「にしたって程があるだろ。あーもう、俺が見立ててやるから。」
「え、良いよ別に。今のままでも、困って無いし。」
「俺が困る!つーか、見てる方が暑い。只でさえ気温が高いんだぞ。」
「あー…、確かに。回りの人に不快な思いをさせるのは悪いか。」
「だろ!?」
「うん。」
「よし、そうと決まったら今日は服を買いに行くぞ。」

No34.「笑えばいい」 54絡み(国+杉+豊+三)

「コレだけやっても、結局目覚まさなかったね。」
「そうだな。」
「相当鈍いのか、疲れてたのか。判断しずらい所だね。」
「でもさ、気付かなかったらどうする?」
「何も言わなかったら、このまま帰るだろうな。」
「「うん。」」
「なら、笑えばいいんじゃないか?」
「目を覚まして、突然笑い出したら何事かと思うよね。」
「でもまあ、それで勘付くんじゃない?」
「だな。」
「あはははは、って感じ?」
「流石にそれは、棒読み過ぎだと思う。」
「けど自然に笑ったら、自分の顔見て笑われてると思わないぜ?」
「ああ、確かに。一利あるかも。」
「中々難しいね〜。やっぱりヒロキもある意味天然だからね。」
「「そうだな(ね)。」」

No35.「見て」 8の続 (国+豊)

「見て見て!!」
「何?」
「ナチュラルに活かせるようになってきたと思わない?」
「ああ、うん。良い感じじゃない。」
「ホントに〜?!」
「うん。あ、でもほら。こうした方がもっと良いんじゃない?」
「こう?」
「そうそう。」
「まだまだ研究の余地あり、だね。」
「頑張れ。」
「極めるには、奥が深いね〜。」

No36.「創めるんだ」 (三国)

「人は何の為に生きてると思う?」
「うーん…。普通に言えば死ぬ為?」
「まあ、人間いつかは死ぬわけだからな。」
「でもそれだけじゃあ、虚しいだろうね。」
「確かにな。」
「だから、何かを残す為に作ったり創めるんだろうな。って思ったりもする。」
「何とも無しに生きてるけど、こう考えると生きてるってだけで、実は凄いコトなんだろうな。」

No37.「何それ」 15絡み(三国)

「…この間の話しだけど。」
「この間?」
「俺と本の話しなんかしたくない。ってやつ。」
「え?…何それ、そんなコト言ったっけ??」
「アレはやっぱり、俺とそうゆう話しをするだけ無駄。って意味なのか?」
「はあ?」
「俺はお世辞にも国語の成績良く無いし、本も読まないし、と言うかあんま興味無いから。
だから、そんな俺なんかと話したってしょうがないってコトなのか?」
「…。」
「…やっぱり、沈黙は肯定ってコトなのか?」
「否、違うし。別に、そんな風に思ったコト無いけど。」
「ホントか…?」
「嘘吐いてどうすんのさ。」
「なら、どうゆう意味だったんだ。」
「気にしてたの?」
「ああ。」
「…そんなコト、気にしてるとは思わなかったよ。
別に、ホントにアレは言葉通りなんだけど。」
「言葉通り?」
「人それぞれ好き嫌いあるし、興味無い話しをしたってつまらないだろ?」
「そりゃまあ…。」
「興味有る人間に、色々聞かれれば答えるし、話すし。」
「…。」
「そもそも俺が本を読むのは、単に手段なだけなんだから。
一緒に居る時に、態々そんな話しするコト無いだろって意味だよ。」
「〜〜〜〜〜、国信ッ!!!」

No38.「アイシテルって」 (豊+三)

「ね〜ね〜、誕生日プレゼント貰うならシンジは何が欲しい?」
「貰う相手にもよるけどな…。」
「そんなコト言ったら、キリが無いから。今一番欲しい物は何か。」
「一番欲しい物ねえ…。そうだなあ、国信から…。」
「ノブさん?」
「アイシテルって言って欲しい。」
「…へ〜え…。ああ、うん。…その、頑張って、ね…。」
「って、何だよ。その哀れむような同情の眼差しは!!」
「え。気のせい気のせい!!……
多分。

No39.「青春だね」 (国+豊)

「二人共、よくやるね。」
「ホント。」
「結構似た者同士だよね、シンジもシューヤも。」
「そうだね。負けず嫌いなとことか。」
「だね。飽きないよね〜、俺には真似出来ないかな。」
「同感。でもまあ、勝負事とか、競い合うってのは悪いコトじゃないしね。」
「まあね。あ、シューヤが悔しがってる。」
「ホントだ、けどアレで終るとは思えないし。」
「うん。今回はあとどれくらいやったら気がすむかな〜?」
「さあ?どうだろうね。」
「青春だね。」

No40.「静かに」 (飯+豊+七)

「授業中とかさ、静かにしてなきゃいけない所で黙ってる分には良いんだけどさ。
それ以外で静かなのって、苦手かも。」
「なんとなく、解る気がする。」
「俺もー。」
「だろ?」
「うん。俺はさ、どっちかって言うと、静かだと何か喋ンなきゃ!!って思うんだよね。」
「俺も、皆でわいわい賑やかにしてるのが好きだな。」
「…俺は、自分が黙ってる分には良いけど。回りまで静かっていうのがちょっと嫌かも。」
「そうゆう静かな空間に、長時間居るのは苦痛だな。」
「別に嫌いってわけじゃないんだよな、ちょっと苦手ってだけで。」
「だからなるべく、そうゆう風にならないよう無意識に行動してるかもしれない。」
「「…うん。」」

△(04.07.13)

No41.「探すの?」 (三国)

「なあ、俺の良い所って何処だと思う?」
「何、突然。」
「細かいコトは良いからさ。」
「うーん…。顔、じゃない?」
「他には?」
「無い。」
「…。」
「…。」
「い、いや。他にも何かあるだろ?」
「え、探すの?」
「探さなきゃないのか…?」
「うん。」
「……。」
「嘘、嘘、冗談だって。ほら、だからそんな顔しない。」
「…お前が言うと、冗談に聞こえないって、いい加減解ってくれ。」

No42.「無理なんだ」 (杉村)

無理なんだ。
頭では解っている。口にした所で、コレばかりはどうにもならない。
天然と言うのは、そうゆうコトなのだ。
国信・瀬戸・三村。あの3人は良い。普段からアレだからな、いい加減慣れた。
大体こいつ等は、確信的だ。解った上での言葉。だから限度と言う物も弁えている。
問題なのは、自分でも知らず、解らずに口にするコトだ。
即ち天然というのは、非常に素直に的を得ており、それだけに性質が悪く。
殺傷能力が高い。
そうして、本人に悪気が無いのが、これまた厄介だ。
それでも嫌われないのは、人徳なのだろう。
言われた当事者も、それが解っているから何も言え無いし反論も出来ない。
まあ当っている、という事実もあるが。
只、その後残される身としては、重く漂う雰囲気は非常に居心地が悪い
下手に慰めの言葉など掛けた所で、無意味なコトは解っているし。
だから余計に困るし、途方に暮れる。
こうゆう時、自分の性分が恨めしく思える。
けれど予測出来ないコトを言い、行動するのだから回避のしようもない。
とりあえず、この所為で以前より胃が痛くなるコトが増えた。
このメンバーと行動を共にしている限り、恐らく治るコトが無いだろうな…。
そう思うと少々、気が重くなるような感じだが。それでも皆、大事な友人達だからな。
今の状況に慣れるのが一番良いだろう。
思いはするが、多分、無理なんだろうな…。

No43.「君は強い」 (飯島)

『君は強い。』

例え、その言葉が嘘・偽りであったとしても。
この一言で、ほんの少し、ほんの少しだけ―――。
自分に自信が持てるような気がする。
それが単に、思い込みであったとしても構わない。
でも。
いつか言葉通り、強い人間になりたいと思う。
今は無理でも、いつかきっと。

No44.「溜息もつきたくなる」 (国+杉+豊)

「はあー…。」
「どうしたのさ、溜息なんかついて。幸せが逃げるよ?」
「…そりゃあ、溜息もつきたくなるだろう。」
「何で?」
「しなくて良い苦労をしてる気がするから。」
「何、今更なコト言ってんのさ。そんなの今に始まったコトじゃないじゃんか。」
「そうだね。杉村はそうゆう役回りなんだからね。」
「そうそう、気にするだけ時間の無駄だよ。」
「…。」

No45.「遊ぼうか」 (三+豊+国)

「なんか、退屈だな。」
「それじゃあ、遊ぼうか。」
「何して?」
「「勿論、飯島で。」」
「…まあ、止めはしないけど。程ほどにね。」

No46.「神様なんていない」 (三国)

「神は存在するとう思うか?」
「思わない、神様なんていないよ。と言うか
人が崇め奉れば、ソレは何でも神になり得るものだろうしさ。」

No47.「若くないし」 (杉村)

どうにも最近、苦労が絶えないような気がするのは気のせいだろうか。
何だか自分は、しなくて良い苦労までしているような気がする…。
思わずそんなコトを零したら

「もう、若くないし。無理しちゃダメだよ。」

そう言われた。
失礼な、俺はまだ14だ。そもそも、俺達は同級生だぞ?
ああ、友人達がこんな調子だから苦労が増えたような気がするんだな。
でもまあ、楽しいわけだし、このままでも構わない、か。
…否、やはりもう少し、いらぬ苦労は避けたいな。

No48.「どうにもならない」 (飯+国+杉+豊+七+三)

「どうにかならない?」
「無理、どうにもならない。もう今更。」
「そんな…。」
「諦めろって。」
「そうだよ、こうゆう時もあるって。」
「この次頑張れば良いじゃないか。」
「うぅぅ、そんな他人事だと思って…。」
「「「「「他人事だし。」」」」」
「…。」
「ほら、とりあえず小テストなんだし。本番で間違えなければ良いんだからさ。」
「そうそう。」
「次は範囲間違えて覚えてくんなよ。」

No49.「約束」 (三国)

「約束か…。何か約束事って欲しいと思う?」
「どうかな。果たせない、果たされないならしない方が良いだろうし。」
「結果として重荷にしかなり得ないならね。」
「でもそれで、夢や希望が持てるなら。しても良いんじゃないか。」
「時と場合によって。か…。」

No50.「知りたい?」 (三国)

「将来のコトとか、考えるコトあるか?」
「んー…、知りたい?」
「というか、興味があるっつーか。」
「ふーん。まあ、良いけど。先のコトは考えないようにしてる。のかなぁ…。」
「考えないように?」
「考えるだけなら、無駄なコトだし。」
「夢とかは?」
「…どちらにせよ、帰る場所を作るコト。かな。」

△(04.07.22)


台詞で100題